現状の建設キャリアアップシステム(CCUS)
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設業界における技能者の就業履歴や資格をデータベース化し、技能の公正な評価を目指す制度です。現在、約60万人の技能者と11万社の事業者が登録されていますが、全体の普及率は半数にも達していないのが現状です
今後の見込み
2023年度からは、CCUSの完全実施を目指す官民施策パッケージが策定され、公共工事においてはCCUSの義務化が進む見込みです。
国土交通省は、公共工事への導入を拡大し、民間工事も含めてCCUSの普及を図る方針を示しています。
これにより、登録していない従業者は入場できない現場が増えることが予想されます
CCUSがめざす課題解決への取り組み
労働力の確保と人材育成
建設業界は慢性的な人手不足に悩んでおり、CCUSは技能者のキャリアアップを支援することで新しい人材の参入を促進しようとしています
技能の可視化と評価
従来の評価方法では技能の評価が曖昧でしたが、CCUSにより就業履歴やスキルがデータベース化され、公平な評価が可能になります。これにより、技能者のモチベーション向上や適切な報酬の提供が期待されています
労働環境の改善
CCUSを通じて、技能者の処遇改善や社会保険の加入状況の確認が容易になり、労働環境の向上が図られます
業務効率化
CCUSの導入により、現場の入退場管理や就労履歴の記録が自動化され、業務の効率化が進むことが期待されています
これらの取り組みを通じて、建設業界全体の品質向上や技能者のキャリア形成を促進し、持続可能な業界の発展を目指しています。